2017-難民への日本語教育を俯瞰する-
さぽうと21は長年 難民への日本語教育に関わってきました。「学習支援室」で今、毎週見られる光景は、何十年も前に見られた光景と、実は大きく変わっていないのではないかと思われます。
真剣に日本語を、学校教科を学ぶ難民の方がたと、その学びを何とか手助けしようとするボランティアが、当時も今も、常に学習支援室の主役です。
「日本語」は難民の日本定住になくてはならない「道具」です。「働きたい」「日々安心して生活したい」「勉強したい」「子どもの教育に親として責任をもって対応したい」「友達がほしい」……と思う時に、いつも必要となるのが「ことば」です。
ですから、多くの難民支援の団体が、何かしらの形で「難民への日本語教育」に関わっています。当事者が主催する日本語教室も生まれています。公的な日本語教育もあれば、手弁当でがんばる日本語教育もあり、助成金で活動を展開する日本語教育もありと、ここ10年ぐらいの間で、ずいぶん難民への日本語教育も「個性的」になっているように思います。
「そろそろそれぞれの団体が平場で語り合える、そんな場があってもよいかな」と思い始めたのが秋の紅葉が見ごろを過ぎる頃。「思い立ったが吉日!」とばかりに、日頃からお付き合いのある団体の皆様にお声をかけ始めました。
広報も大急ぎで開始。(チラシはこちらから)
どの団体の方々も、その意義をしっかりと受けとめてくださり、期待していた通りの登壇者に、お集まりいただくことができました。
当日の登壇者プロフィール等はこちらをご覧ください。
さぽうと21が作成した、「難民への日本語教育 小さなまとめ」もこちらからご覧いただけます。
10日間ほどの本当に短い広報期間だったにも関わらず、あっという間に定員の50名をこえる方々からのお申し込みをいただきました。最後のアンケートもとても熱心にコメントを記してくださいました。
「今日の会をひとつのきっかけとして、次の講座があると良い」
「それぞれの団体が取り組んでいることを、もっと横のつながりをもって情報共有していければ、良いのかなと思いました」
ありがたいコメントの数々です。
ん???
「やっと終わった」と思っていただけれど、もしかして「やっと始まった」の間違いだった???」
小さな一歩ですが、踏み出した一歩がいつか道になっていくことを願いつつ、2017年を奔り抜け、2018年に突入です!
2017年も、本当に本当にたくさんの方々に、温かいお気持ち、熱い思いを寄せていただきました。ありがとうございました。そして、どうぞ2018年も引き続き、よろしくお願い致します。