支援生紹介~オルム・デザイアさん~
2022年12月23日(金) 支援生
私は現在大学院で、臨床心理士を目指し勉強をしています。皆さんは臨床心理士がどんな職業か知っていますか。
臨床心理士は「臨床心理学にもとづく知識や技術を用いて、人間の“こころ”の問題にアプローチする“心の専門家”」のことです。
教育、産業、福祉、司法矯正、医療など、社会の様々な場所で人々の語りを聴き、心の健康を支える役割を担います。
私が心理学に興味を持ち始めたのは、学部生の頃でした。
心理学ではちょうど青年期の後半にあたり、いわゆるアイデンティティの獲得を目指す時期です。
私は、親の文化と日本の文化の狭間で、自分は何者として在ればいいのか、模索している時期でした。
そこから、文化と人の心の関係に興味を持ち、人類学を専攻し、自分と似た境遇にいる日本にいる移住者二世の様々な語りを聞き、
卒業論文にまとめ、修了しました。しかし、自分はどう在ればいいのか、就職してからもずっと考え、答えを探していました。
時を経て、大学院に入学し、あっという間に二年が過ぎました。
今、卒業を前に、そもそもその疑問が違ったのかもしれないと思うようになりました。
“どう在ればいいのか”ではなく、“どう在りたいか”ではないかと、思うようになったのです。
それから、身を削り尽くしてくれた周囲の期待や、自分の思い込みなどから、色々なことを背負いすぎていたのかもしれないと
思うようになりました。そう思うと、自分が好きなこと、やりたいことが少しずつ見えてきました。
今は教育の分野で、多様な子どもたちの心の健康を支える進路に進みたいと思っています。
自分が過去に想像していた未来とは少し違う今ですが、これからも生まれた境遇、これまで歩んできた道があったからこそ
得られた経験に感謝をしながら、私らしい道を歩んでいきたいと思います。