支援生紹介~メイ チョ トェイさん~
2022年05月27日(金) 支援生
【さぽうと21支援生紹介~メイ チョ トェイさん~】
今回ご紹介するのは、メイ チョ トェイさんです。
メイさんは、昨年度から新たにさぽうと21の支援生となりました。いつも活発に、
学業だけでなくさまざまことにチャレンジする姿が印象的な支援生です。
今日はメイさんからメッセージをいただきましたので、ご紹介します。
『私はミャンマー人の両親のもとに、東京都で生まれ育ちました。
昨年度からさぽうと21よりご支援をいただいております。
両親は、1988年に起こったいわゆる”8888民主化運動”に参加したために軍事政権から迫害を受け、日本へと逃れてきました。
両親は幼かった私に、「日本人より絶対に頭一つ抜けなさい。そうでないと私たちは、底辺にいることしかできないのだから。」
とよく言い聞かせていました。当時は両親の思いなど汲み取れなかったのですが、来日して以来、血のにじむような思いで働き続け、他人に何と言われようとも懸命に生き抜いてきた、両親の心からの叫びだと思います。
物心がついたときには、普通ではない名前、国籍、肌の色、生活レベルに違和感を抱き、
“違う”という自分のアイデンティティに苦しめられ、
「このアイデンティティさえなければ」と恨んだこともありました。
私が落ち込むたびに両親は「泣かないで、笑って」と励まし続け、どんなに家計が苦しくても、私の前では一切弱音を吐かずに”普通”の生活を用意してくれました。
情けない話ですが、大人になった今になって、両親が体に鞭を打ち、無理をしてでも私を養ってくれていたことに気づき、駄々をこね続けていた過去を悔やんでいます。
勉強を続けさせてくれた両親のおかげで、なんとか大学に進学することができ、現在は理工学部の学部3年生として、電気分野と生命科学分野を中心に勉強しています。
まだ研究室に配属されていないため座学がほとんどですが、医用生体材料等について深く学びたいと思っています。
将来は医療機器のメーカーや電気機器のメーカーに就職し、技術職に就くことが目標です。
私自身よく勉強ができる、という訳ではないので授業のインプットに苦しむこともありますが、
元来興味のあった分野を勉強できていることへの喜びも強く、試行錯誤しながら自分なりに勉強に励んでいます。
最後に、私の名前はミャンマー語で「明るく、笑顔がかわいい女の子でいてほしい」という願いが込められています。
ずっと支え続けてくれた両親や、理解のある周りの方々、そして支援してくださるさぽうと21に感謝しながら、私なりに明るく生きていこうと思います。
また、私のようなアイデンティティを持つ子どもが笑顔でいられるような社会を作る大人になるべく、頑張っていきたいです。』