新着情報

22年前の今日

2017年01月17日(火)

今から22年前の1995年(平成7年)1月17日5時46分52秒。皆様はどこで、どんな風に過ごしていらしたでしょう。阪神・淡路大震災発生のその日・・・。

兵庫県の調べでは、県内犠牲者6402人のうち、外国籍の犠牲者が162人いたとのこと。

 

1992年に設立されたさぽうと21は、発災後ほどなくして「サニーちゃん基金」を設立。阪神大震災で被災した外国人(難民を含む)を対象に無利子貸付を開始しました。

 

さぽうと21の相談員は、全国から集まった寄付を、毎週現金で神戸まで運び、単身者20万円、家族のある人40万円、「返済できる時が来たら返済してください」として、無利子での貸し付けを続けました。複雑で時間のかかる手続きを求めることはしませんでした。

 

3   2

 

 

 

 

兵庫県国際交流協会のスペイン語相談員である村松紀子さんは、数年前に事務所を訪ねてくださった時に、「サニーちゃん基金のさぽうと21ですね」と当時を思い出してお話下さいました。

 

「ありがたかったです。外国人の皆さんには、申請の書類を書くことさえ大変なことでしたが、そうした事情も承知して貸し付けを速やかに行ってくださいました。また、やはり公的助成は敷金・礼金に使途が限定されていましたが、サニーちゃん基金は使途がどうこうということはあえておっしゃらなかった」

 

「国の家族への仕送りをどうにかしなければならないという状況にあった日系定住者も大勢いました。職場が倒壊し、復旧までに時間がかかれば、数ヶ月収入が途絶えることとなります。本国にいる家族への仕送りができなくなることは、自分自身だけでなく家族全員の死活問題だったのです。義捐金やサービスは使途が限定され、そうした状況への配慮がなかったので、サニーちゃん基金は本当に必要な需要を満たしてくれました。」

 

結果的に、「サニーちゃん基金」は、約350人の外国人被災者の生活再建を支援することとなりました。そして嬉しいことに、その3分の1の方々は、返済義務がないにもかかわらず、その後10年以内に自主的に返金を申し出てくださいました。

 

「今、そこで困難を抱えている方々」からの声を真摯に受け止め、「既成概念に縛られることなく」「タイミングを逃さず」「真に必要とされる手助けをする」「困ったときはお互いさま」・・・・・・そんな活動の姿勢を貫いていきたいと、過去の資料をめくりながら、改めて思います。

 

pagetop